【縄文鉄器】のブログです。 色々と書いてます。。。since 2012.9.12
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電王戦第5局
電王戦第5局はPonanzaが勝利。第3回電王戦は人間側の1勝4敗で幕を閉じました。
トップ棋士の屋敷さんとコンピュータ選手権優勝のPonanzaの一戦は「人間の大局観」と「コンピュータの評価値」が深いところで鎬を削るような戦いでした。

序盤は相掛かり模様の出だしから一転、横歩取りの将棋に。横歩取りというと第3局で豊島さんがYSSを一方的に制しています。Twitterで有名なitumonがコンピュータは横歩取りや角換わりが他の戦型に比べ苦手ではとつぶやいていました。そういう意味では屋敷さんの研究手順だったのかなと思います。

中盤も両者一歩も譲らず、評価値もほぼ互角の状態が続きました。対コンピュータ戦略として中盤の無いような激しい展開(例えば横歩取り)と、じっくりとした展開(例えば矢倉)でどちらが有効なのかは意見が分かれるそうです。激しい展開では勝ち目が無いという考えに基づけば、じっくりとした矢倉のような将棋が有効だということになります。逆に、中盤のねじり合いでリードをつけられてしまうという考えに基づけば、場合によっては中盤をすっ飛ばして終盤に突入する横歩取りのような将棋が有効だということになります。

そして問題のPonanzaの△1六香。人間の感覚では一目悪い手ということですが最善手の可能性があるのでしょうか。渡辺二冠や佐藤九段はこの手を「良い手になりにくい。人間は考えない。将棋の性質と正反対の手。人間同士だとこういう手を指すと大体負ける。」などと表現していました。この手は良い意味でコンピュータらしい手だったのだと思います。

終盤、GPSがPonanzaを持ち、プロ棋士が屋敷九段を持つという熱い展開。残り時間も少なくなり、疲労もピークに達する最終盤にミスが出て押し切られてしまいましたが最終局にふさわしい大熱戦だったと思います。

対局後の記者会見で森下さんが「ヒューマンエラーを少なくするのが人間の課題。秒読みを1手15分にしまして、盤駒を使えばミスが減るのて事前研究などがなくても勝てる。」という旨の発言をしていました。以前、タイトル戦の解説をしていた際も森下さんは同じ発言をしていて、なるほどと関心することしきりだったのを思い出しました。個人的にはこのルールに大賛成で、コンピュータ相手に人間の大局観や技術を最大限ぶつけるという意味では最も公平ではないかと考えます。ただ、森下さんも言っていましたがあまり格好の良いものではないので実現は難しいのかも知れません。もし第4回があるのであれば変にコンピュータ側に制限をつけるより、人間側に盤駒や秒読みの延長といったミスを減らす要素を増やすレギュレーションを望みます。

総括すると今回の電王戦で、コンピュータの強さは「人間対人間のルールと同じ条件下」では人間を超えている可能性が高いとわかりました。第2回電王戦が開催される前までは、もっと人間の定跡や研究によってコンピュータが一方的に殴られる展開が多いのではと思っていました。インターネットの発達で定跡の進歩が速くなったと言われる現代の将棋では、人間の定跡を入れているコンピュータが、「プロでは悪手と結論づけられた手」を指したりというようなことが起きると。終始隙の無い将棋を展開するコンピュータを見ていると認識が間違ってたようです。これから先、コンピュータが果たして人間を置き去りにするほど強くなるのか、人間が食い下がるのかに注目したいと思います。

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