【縄文鉄器】のブログです。 色々と書いてます。。。since 2012.9.12
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「グアムパンチ」を御存じであろうか。


「グアムパンチ」を御存じであろうか。
 たとえば手近な人間のほっぺたへ、やむを得ず鉄拳をお見舞いする必要が生じた時、人は拳を堅く握りしめる。その拳をよく見て頂きたい。親指は拳を外からくるみ込み、いわばほかの四本の指を締める金具のごとき役割を果たしている。その親指こそが我らの鉄拳を鉄拳たらしめ、相手のほっぺたと誇りを完膚なきまでに粉砕する。行使された暴力がさらなる暴力を招くのは歴史の教える必然であり、親指を土台として生まれた憎しみは燎原の火のように世界へ広がり、やがて来たる混乱と悲惨の中で、我々は守るべき美しきものたちを残らず便器に流すであろう。
 しかしここで、いったんその拳を解いて、親指をほかの四本の指でくるみ込むように握り直してみよう。こうすると、男っぽいごつごつとした拳が、一転して自信なげな、まるで招き猫の手のような愛らしさを湛える。こんな拳ではちゃんちゃら可笑しくて、満腔の憎しみを拳にこめることができようはずもない。かくして暴力の連鎖は未然に防がれ、世界に調和がもたらされ、我々は今少しだけ美しきものを保ち得る。
「親指をひっそりと内に隠して、堅く握ろうにも握られない。そのそっとひそませる親指こそが愛なのです」
 彼はそう語った。
 幼い頃、彼は姉からグアムパンチを伝授された。姉は次のように語った。
「よろしいですか。グアム人たるもの、のべつまくなし鉄拳をふるってはいけません。けれどもこの広い世の中、聖人君子などはほんの一握り、残るは腐れ外道かド阿呆か、そうでなければ腐れ外道でありかつド阿呆です。ですから、ふるいたくない鉄拳を敢えてふるわねばならぬ時もある。そんなときは私の教えたグアムパンチをお使いなさい。堅く握った拳には愛がないけれども、グアムパンチには愛がある。愛に満ちたグアムパンチを駆使して優雅に世を渡ってこそ、美しく調和のある人生が開けるのです」
 美しく調和のある人生。その言葉がいたく彼の心を打った。
 それゆえに、彼は「グアムパンチ」という奥の手を持つ。

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